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第十八回:仕事に慣れたら1秒削れ


さてさてさて、夏ですね。今日は雨が降っていて涼しいのですが、晴れているとクソ暑いです。そんな中、サーバ機を見ていると、たまに思います。「こいつ、俺より恵まれた環境で生きてるなぁ」って。こっちが扇風機で我慢しているのに、あっちは冷房完備ですからね。うらやましいです。そんな、くだらない愚痴を言ったところで始めましょう。超不定期連載「分かりそう」で「分からない」でも「分かった」気になれるITコラムでございまぁす。このコーナーでは、各用語の説明ページでは取り上げにくいIT関連のネタをテーマに、だらだらと思いついたことを書いていきます。みなさんが「あぁ、なんか役に立ちそうな気もするけど、役に立たないかなぁ。でも、もしかしたら役に立つかも」と思える情報を発信できるように頑張ります!


はじめに


栄えある第十八回目のテーマは……ピヨピヨピヨピヨ(ぴよぴよ的ドラムロール)……じゃん!

仕事に慣れたら1秒削れ

です。

今回は新卒3年目くらいの技術者の方に向けたテーマです。
一通りの業務を覚えて、上司や先輩の残念なところも見えてきて「自分はなんて優秀なんだ!もう、ここで学ぶことはないな!」と転職を考え始めるくらいの年代ですね。

別に、それが悪いとは言いません。
ある意味、優秀な技術者(候補)の通過儀礼です。
私にも覚えがあります。

そして、私はあなたを知りません。
もしかしたら、本当に学ぶことが残っていないくらい極めちゃった可能性もあります。

ですが、あえて言わせてください。

その程度のスキルで、競い合う舞台を広げちゃって大丈夫ですか?
周りの優秀な技術者たちと本当に渡り合えますか?
せっかくなので、舞台を広げる前に、もう一段階レベルアップしては如何でしょう?

ということで今回は、お手軽に伸ばせて、かつ汎用性も高いスキルアップのポイントを紹介します。

先に結論を書いておくと、観点は

塵も積もれば山となる

です。
その観点に沿って、今回は

1.コピペを極めよう
2.タイピングを極めよう
3.ショートカットキーを極めよう


の3つを紹介します。

他にも、やれることは、いろいろありますけどね。
あとは自分で探してください。

それでは、1項目ずつ説明していきます。


1.コピペを極めよう


まずは「コピペを極めよう」です。

コピペは「コピー&ペースト」の略で「ファイル文字などを複製すること」です。
このコピペを、あなたは極めていますか?

例えば、編集している文書の一部の文字をコピペするとします。

さすがに

1.コピーする文字を選択
2.マウスをぐりぐりして上のメニューから「コピー(C)」を選ぶ
3.マウスをぐりぐりして上のメニューから「貼り付け(P)」を選ぶ


なんて、やっていませんよね。
IT業界で生きているのであれば

1.コピーする文字を選択
2.Ctrlキーを押しながら「c」のキーを押す
3.Ctrlキーを押しながら「v」のキーを押す
Windowsの場合


と、やっているはずです。

そんな、あなたがやっているコピペの操作ですが、1秒縮められませんか?

例えば、コピーする文字の選択ですが、マウスでやっていますか?
それともキーボードでやっていますか?

マウスでコピーする文字を選択する場合、右手をキーボードからマウスに移動する時間が発生します。マウスからキーボードに戻す時間も発生します。
マウスで文字を選択している最中、左手はどこに置いていますか?すぐにコピーできるように、左手の指をCtrlキーと「c」のキーに乗せていますか?

キーボードを使ってコピーする文字を選択する場合、基本的にはShiftキー矢印キーを使って文字を選択します。
ただし、文字を選択するときに使えるキーは、Shiftキーと矢印キーの組み合わせだけでは、ありません。
例えば、Wordでは

1.Shiftキー+左右キー:1文字選択
2.Shiftキー+上下キー:上の行(下の行)の同じ位置まで選択
3.Shiftキー+Ctrlキー+左右キー:1単語選択
4.Shiftキー+Ctrlキー+上下キー:文頭(文末)まで選択
5.Shiftキー+Endキー:現在地から行の最後まで選択
6.Shiftキー+Homeキー:現在地から行の最初まで選択
7.Shiftキー+Ctrlキー+Endキー:現在地からページの最後まで選択
8.Shiftキー+Ctrlキー+Homeキー:現在地からページの最初まで選択


のような組み合わせも可能です。
押すキーの組み合わせによって、選択範囲が変わります。
もちろん「1.Shiftキー+左右キー:1文字選択」のみでも作業は可能ですけどね。
2以降も使いこなせるか否かで、1回の操作で数秒の差がでます。

確かに、たかが数秒の差です。

ですが、考えてみてください。
あなたは1日に何回コピペしますか?

仮に1日60回としましょう。
1ヵ月を20営業日と考えると、1ヵ月で1,200回です。
1年間に換算すると14,400回です。
あなたがパソコンを使った仕事を10年続けるとすれば、144,000回になります。

コピペ操作を1秒短縮できれば、時間の余裕が144,000秒(40時間)できるわけです。
10年間で40時間の差ですよ。結構、大きくないですか?


タイピングを極めよう


まずはパソコンの基本操作である「コピペ」について、語ってみました。
次は、もっと基本的な操作について語ります。

タイピングを極めよう」です。

たまに、プログラマSEになりたい学生さんや入社したばかりの新人さんが「プログラマやSEは、タイピングが速くできないと駄目ですか?」と質問したりします。
それに対して、先輩エンジニアは「タイピングの速さは重要ではないですよ」と回答することが多いでしょう。

これは本当ですけど嘘です。

先輩エンジニアが「タイピングの速さは重要ではない」と答えるのは「他に、もっと重要なことがある」からです。
決して「タイピングが遅くても不都合がない」わけでは、ありません。

普通に考えてみてくださいよ。
遅いよりは速い方が良いに決まってるじゃないですか。

先輩エンジニアが「タイピングの速さは重要ではないですよ」と答える真意は「必要以上にタイピングの練習をしてる暇があったら、もっと大事なことを勉強するのに時間を使え!」です。
実際には

最低限のタイピングの速さは必要

です。

それでは、どの程度の速さが必要でしょうね?
何をもって「最低限」と判断すれば良いのでしょうか。

答えは

思考の邪魔をしない程度の速さ

が最低限です。

プログラマ・SEは、経験を積めば積むほど「考えること」が主な仕事になってきます。
この「考えること」を邪魔する要因は、できるだけ取り除くべきです。

タイピングに意識が行くと、本来の「考えること」を邪魔します。
「あ~、自分は今、ぺちぺちと文字を打ってるな~」と意識しなくて済むだけの速さは必要です。

ここまでの説明が何となくピンと来ない人もいるでしょう。
そんな人は、文字を書くところを思い浮かべてください。
パソコンにおけるタイピングは、紙媒体における文字を書く行為と同じです。

あなたが「やっぱり、文字は速く書けた方が良いですか?」と質問されたら、どのように答えますか?
それと同じです。

ですから、ブラインドタッチタッチタイピング)も必須です。
文字を打つときに「え~っと、あのキーは、どこだっけな~」と考える時間は無駄です。
もっと言えば、キーボードに視線をやる行為自体が無駄です。
どちらも、本来の「考えること」を妨げる要因になります。

中には「えっ?自分はブラインドタッチ(タッチタイピング)ができないけど、そこそこ良い感じにやれてるぞ!」と言う人がいるかもしれません。
そんな人は、ですね。
ブラインドタッチ(タッチタイピング)ができるようになれば、そこそこ以上に良い感じになります。

ブラインドタッチ(タッチタイピング)ができないのは、重りをつけた状態で戦っているようなものです。
その重りを外せれば、さらに本来の力を発揮できますよ。
まぁ、本来の力があれば、の話ですけどね。

さて、ここまでを踏まえて、考えてみてください。

あなたの思考の速度とタイピングの速度は、つり合いが取れていますか?
考えたことが、考えたのとほぼ同時に、文字として打ち出されているでしょうか。
あるいは「タインピングする」という行為に対して脳みそを使わされていませんか?

つり合いが取れているのであれば、タイピングの速度は十分です。
なかなか、やりますね。

タインピングに意識が行くようであれば、改善の余地があります。
タイピング操作を1秒縮められれば、あなたの思考も1秒分速くなりますよ。
良かったですね。

タイピングの速度が十分な人は、次のステップに進みましょう。
「疲労」です。

あなたのタイピングの仕方は、身体に負担をかけないやり方になっていますか?
姿勢は?手を置く位置は?必要以上に肩に力が入っていたりしませんか?
まだまだ改善の余地があるのでは、ないでしょうか。

タイピングは、コピペ以上に、やる回数が多い操作です。
少しでも改善できれば、10年間で大きな差になります。


3.ショートカットキーを極めよう


「コピペ」に続いて「タイピング」について語ってみました。
最後です。

ショートカットキーを極めよう」について語ってみます。

……と思ったのですが、書くのが疲れてきました。
適当に手を抜きます。

言いたいことは単純に

ショートカットキーも使えないより使えた方が良いよね

です。

ショートカットキーを使いこなせれば、1回の操作が数秒、短縮できます。
Word、Excelのように使う頻度の高いソフトであれば、ショートカットキーを覚えておいた方が良いでしょう。
長い目で見たときに、無駄な時間を大きく削れます。

使う回数の少ないソフトであれば、ショートカットキーを覚える必要は、ありません。
ショートカットキーを覚える手間の方が大きいはずです。


削っちゃダメなところ


ここまでの話は、基本的に削る話です。
やる頻度の高い操作にかかる時間を1秒でも削れれば、長い目で見ると大きな差が出るよ!な話でした。

ここで目先を変えて、削っちゃダメな部分の話をします。

削っちゃダメなところ、それは

考える時間(試行錯誤する時間)

です。

効率重視な考え方をすると「自分で悩んでいるより、知っている人に聞いた方が速い」と、なりがちです。
この考え方は、ある意味では正解です。答えに速くたどり着くことは、とても大事です。

ですが「成長」という観点で見ると、他の考え方もできます。
考える時間(試行錯誤する時間)というのは、過程が宝なのです。

例えば、将来、あなたが社長になったとしましょう。
重大な選択をする際に、正解を聞ける相手(知っている相手)が、いません。
そんな状況では、過去の考えた経験(試行錯誤の経験)が生きてきます。
答えにたどり着くまでの道筋、その良し悪しを既に体験しているからです。

考え方によって、意見が分かれる部分では、ありますけどね。
個人的には、一人立ちしたいのであれば、削ってはいけない部分だと考えています。


まとめ


今回は「仕事に慣れたら1秒削れ」をテーマに、良くも悪くも業界に染まっちゃった3年目くらいの技術者の方に向けて、これからのスキルアップについて書いてみました。

観点は

塵も積もれば山となる

です。
具体例としては

1.コピペを極めよう
2.タイピングを極めよう
3.ショートカットキーを極めよう


の3つを紹介しました。

ぶっちゃけですね。
今回のコラムで書いたことを実践しても、上司や先輩からの評価は上がりません。
短期的な効果は無いに等しいでしょう。

ただし、意識して続ければ、10年後には大きな差になります。

何より、一番の推しポイントは「汎用的なスキルが向上する」ことです。
流行り廃れのある技術と違って、やったことが無駄になりません。

あなたが10年後にJavaをやっていない可能性は少なからずあります。
でも、パソコンに一切触れない生活を送っている可能性は大きくないはずです。
そう考えると、Javaのスキルよりコピペのスキルの方が重要じゃないですか?

もちろん、何を重要と見なすかは、その人次第です。
ですが、仕事に慣れた今だからこそ、惰性でやっていた操作を見直してみても良いのではないでしょうか。

たかが一秒、されど一秒

ですよ。

最後に、個人的な意見ですが

考える時間(試行錯誤する時間)

は削らない方が良いと思います。
正解に速くたどり着くのも大事ですが、正解にたどり着く過程で学べることも、いっぱいあります。



思いつきで始めて惰性で続けている「分かりそう」で「分からない」でも「分かった」気になれるITコラムですが、いかがでしたでしょうか。また何かネタがあったら、ちまちまと更新していきます。コンゴトモヨロシク。