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「分かりそう」で「分からない」でも「分かった」気になれるIT用語辞典イメージぴよ画像「分かりそう」で「分からない」でも「分かった」気になれるIT用語辞典

第二十一回:過労死(過労自殺)と長時間労働について考えてみる


さてさてさて、今は11月中旬です。コタツが恋しい季節がやってまいりました。そんなことをボヤきつつ、頑張って書きますよ。超不定期連載「分かりそう」で「分からない」でも「分かった」気になれるITコラムでございまぁす。このコーナーでは、各用語の説明ページでは取り上げにくいIT関連のネタをテーマに、だらだらと思いついたことを書いていきます。みなさんが「あぁ、なんか役に立ちそうな気もするけど、役に立たないかなぁ。でも、もしかしたら役に立つかも」と思える情報を発信できるように頑張ります!


はじめに


栄えある第二十一回目のテーマは……ピヨピヨピヨピヨ(ぴよぴよ的ドラムロール)……じゃん!

過労死(過労自殺)と長時間労働について考えてみる

です。

ぶっちゃけ、IT関連の話とは言いがたいですけどね。
IT業界も長時間労働が少なくないということで、無理やり関連付けてみました。

最近、過労死や長時間労働に関して、いろいろなニュースや意見を見かけます。
それに対して「う~ん……?(-公-;」とモヤモヤしていることがあるのです。

とはいえ、それを大きな声で言うと、世の中の賢い人たちに鋭いツッコミを入れられまくって、私のグラスハートが粉々になってしまうかもしれません。
そんなことになるのは嫌なので、自分が運営しているところで、小声でぼやくことにしました。

ちなみに、お忙しい人向けに先に結論を書いておくと、

労働時間だけでなく労働環境等も一緒に論じる(考える)べきではないか?

というのが、私がモヤモヤを感じている理由です。


過労死の素


過労死(過労自殺)は、身体や心の限界を超えたときに起こります。
その要因はいろいろあるでしょうが、そんな諸々を今回は「疲労」という一言に集約してしまいますね。

過労死するのは

疲労の許容量 < 疲労の蓄積量

となったときです。

疲労には肉体的な疲労と精神的な疲労があります。
カッコ付けて数式っぽく書くと

疲労 = 肉体的疲労 + 精神的疲労

です。

溜まる疲労の大きさに影響するのは、負荷(ストレス)の「大きさ」と「時間」です。
あとは、どれだけ我慢できるか等の個人差もあるでしょう。

ということで、無理やり数式っぽく書くと

肉体的疲労 = 身体に対する負荷の大きさ × 時間 × 個人差
精神的疲労 = 心に対する負荷の大きさ × 時間 × 個人差


になります。

せっかくなので、並べて書いてみましょう。

疲労 = 肉体的疲労 + 精神的疲労
肉体的疲労 = 身体に対する負荷の大きさ × 時間 × 個人差
精神的疲労 = 心に対する負荷の大きさ × 時間 × 個人差


です。

ちょっと強引かもしれませんが、何となくそれっぽい式ではないでしょうか。

今回はIT関連の話っぽくするために頭脳労働に絞って語ります。
よって

精神的疲労 = 心に対する負荷の大きさ × 時間 × 個人差

だけ意識してください。

また、過労死と言いつつ過労自殺が今回のテーマです。
IT業界の場合、睡眠時間とかが足りなくて肉体的にパンクする前に精神的にパンクすると思うので。

専門的なことは分かりませんが、精神的疲労が限界を超えると過労自殺につながるとの前提で書いていきます。

以上を踏まえて、私の経験談を2つ紹介させてください。


1つ目の経験談「月に300時間働いたよ!」


1つ目の経験談です。

新卒で1年目の夏、私の月の稼働は300時間を超えました。

心は荒みました。

……と、当時は思ったのですが、後から振り返ってみると、意外と楽しくやっていた気がします。

その大きな要因は

1.比較する要素がなかった
2.同期や先輩、上司がよい人ばかりだった


です。

大変は大変でしたが、新卒だったから比較対象がなかったのですね。
だから、自分が特殊な状況にいるという自覚はなかったのです。
「いや~、噂には聞いていたけど、やっぱりIT業界ってハードだな~。社会人って大変だな~」くらいの感覚でした。
幸せな奴めっ!

あとは、周りにいた人たちに恵まれていました。
今、思い返してみても、同期、先輩、上司、みんな尊敬できる人たちばかりでした。

いろいろなことを教えてもらいましたしね。
サーバールームは快適に寝られる、段ボールは意外と暖かい、時給を計算したら負け、あの店の裏モノはバケの後で連チャンする、などなど、役に立つことから役に立たないことまで、いろいろ学びました。

お仕事自体は大変でしたが、今では良い思い出です。


2つ目の経験談「1人ぼっちだったよ!」


2つ目の経験談です。

新卒300時間から半年ちょっと経ち、2年目の春だか夏のことです。
お客さま先に常駐してシステムの保守をすることになりました。

なぜか私1人で。

いや、まぁ、要員の関係なんですけどね。

私は、まだお尻に殻の付いたピヨピヨ状態です。
お客さま先に1人でポンと放り込まれて泣きそうになりました。

周りはみんな敵……ということもありませんが、お客さまです。
迂闊には頼れません。
あまりにもアホな質問をしたら、会社の信用にかかわりますからね。

同じ会社の先輩が1人いらっしゃって何かと気にかけてくれたのですが、業務としては別のことをやっています。
やはり頼るのには限界があります。

心は荒みました。

限界ギリギリで別プロジェクト(今度は1人じゃない)に配置転換していただいたので今も元気に生きていますが、ちょっと本気でヤバかったです。

今でも良くない思い出です。


どっちが大変?


2つの経験談を比較すると、労働時間は

1つ目:300時間
2つ目:200時間


です。
1つ目の方が長時間労働です。

ですが、私の感じた疲労を何となく数字にすると

1つ目:負荷70 × 300時間 = 2,100
2つ目:負荷120 × 200時間 = 2,400


でした。
2つ目の仕事の方が死にたくなりましたし死にそうでした。

もし300時間働いた私が1人ぼっちで働いた私に「何だよ、たかだか200時間働いたくらいで死にそうになってるんじゃないよ。俺なんて300時間も働いたんだぜ!」と言ったら、1人ぼっちで働いた私は金属バットを買いに……行く気力はなさそうだから、Amaz○nに注文することでしょう。

過労につながる要因は労働時間の長さだけではありません。
よって

労働時間の長さのみを考慮しても意味はない

と思うのです。
働く時間が半分になっても、1時間あたりのストレスが3倍になったら嫌じゃないですか?


働き過ぎると何で死にたくなるの?


1日は24時間あります。
睡眠を7時間、ご飯等の時間を2時間としましょう。
残り15時間です。

15時間×30日で1ヵ月あたり450時間ありますね。

ということで、月に450時間ほど働いてください!……という意見は「ブラック企業、ここに極まれり」みたいな意見でしょう。

ですが、ちょっと考えてみてください。
月に450時間、働かなくても何かしているわけです。

仮に、好きな読書を450時間したら、どうでしょう?
死にたくなりますかね?

好きなゲームを450時間したら、どうでしょう?
死にたくなりますかね?

好きなテレビを450時間見たら、どうでしょう?
死にたくなりますかね?

読書やゲーム、テレビと仕事の違いは何でしょう?
なぜ、仕事だけ長時間やると死にたくなるのでしょう?

……と疑問調で書きましたが、私にも分かります。
答えは

やりたくないから

ですよね。

やらされているから

とも言えます。

ということは、ですよ。

たとえ仕事でも、楽しくやっているなら長時間やっても死にたくならない

はずです。

「何を当たり前のことを?」と思う人もたくさんいるでしょう。
確かに当たり前のことです。


結局、何が言いたいのよ?


結局ですね。

過労死(過労自殺)の防止という観点で考えるのであれば、テーマとすべきは

仕事で発生する肉体的・精神的疲労をいかにして抑えるか?

であるべきだと思うのです。
小学生向けの表現をすれば

どうすれば元気に働けるか?

です。

「どのようにして労働時間を抑えるか?」は、そのひとつです。
それだけで十分とは言えません。
それ以外にも「どのようにして労働環境を整えるか?」や「どのようにして仕事に対する意欲を引き出すか?」などを考える必要があります。

もちろん労働時間の短縮について考えることは良いことだと思います。
思いますが、労働時間に関する問題のみがクローズアップされているように感じて、違和感を覚えています。

極端な話「うちはガンガン残業させるぞ!いっぱい働かせるぞ!月300時間は余裕だぜ!その代わり、お給料はいっぱい出すし、休みたいときには休ませてあげるし、働きたくなるような環境を全力で作ってあげるよ!」みたいな方向性もアリだと思うのです。


まとめ


今回は「過労死(過労自殺)と長時間労働について考えてみる」をテーマに、好き勝手に語ってみました。

最近のニュース等を見ると、過労死(過労自殺)と絡めて、長時間労働に関する話題を頻繁に見かけます。

もちろん、長時間労働を改善するのは良いことだと思うのですが、労働時間にのみ注目されているのが気になっています。

労働時間だけでなく労働環境等も一緒に論じる(考える)べきではないか?

との疑問を持っています。

過労死(過労自殺)の防止という観点で考えるのであれば、テーマとすべきは

仕事で発生する肉体的・精神的疲労をいかにして抑えるか?
(どうすれば元気に働けるか?)

であり、労働時間の改善はその一部にすぎないと思うのです。


余計なお世話なアドバイス


IT業界、特にシステム開発系で働いていると、労働時間の短縮には限界があります。
いくら頑張っても長時間労働になることはあるのです。
「どうやって、労働時間を短縮するか?」よりも「どうやって、単位時間あたりの負荷(嫌なこととか)を減らすか」「どうやって、仕事を楽しむか」を工夫する方が現実的だと思います。

長時間労働を愚痴ってる人たちも、この業界を長く続けていたり転職先も同業他社だったりする人は、なんだかんだで楽しむところは楽しんでると思いますよ。
まぁ、中には「理不尽に耐えて頑張ってる俺ってカッケー」みたいな自虐的な楽しみ方をしている人もいますが……。


蛇足なおまけ


とか言いつつ、私はできれば働きたくない人なんですけどね(^^ゞ
時間単価を上げて労働時間を減らす(収入は維持)が目指している方向性です。
収入は細々と生きていけるくらいでかまわないので、1日で1ヵ月分の売上を確保して残り29日は遊んで暮らす、みたいな生活が理想です。



思いつきで始めて惰性で続けている「分かりそう」で「分からない」でも「分かった」気になれるITコラムですが、いかがでしたでしょうか。また何かネタがあったら、ちまちまと更新していきます。コンゴトモヨロシク。

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