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「分かりそう」で「分からない」でも「分かった」気になれるIT用語辞典イメージぴよ画像「分かりそう」で「分からない」でも「分かった」気になれるIT用語辞典

第二回:「○○ over ××」の秘密


一回書いたらネタ切れしちゃったよ、でも一つしか記事が無いのは格好悪いので頑張って書こう、超不定期連載「分かりそう」で「分からない」でも「分かった」気になれるITコラムでございまぁす。このコーナーでは、各用語の説明ページでは取り上げにくいIT関連のネタをテーマに、だらだらと思いついたことを書いていきます。皆さんが「あぁ、なんか役に立ちそうな気もするけど、役に立たないかなぁ。でも、もしかしたら役に立つかも」と思える情報を発信できるように頑張ります!


はじめに


栄えある第二回目のテーマは……ピヨピヨピヨピヨ(ぴよぴよ的ドラムロール)……じゃん!

「○○ over ××」の秘密

です。

IT用語には「通信プロトコル」というものに分類される用語があってですね。そこではたまに「○○ over ××」という形の用語が登場するのです。今回はその謎に迫ってみます。

まぁ、謎ってほど謎ではないのですけどね。

「○○ over ××」の意味するところ、それは「××に成りすました○○」です。成りすましなのです。詐欺師なのです。忍者なのです。「○○ over ××」と出てきたら「この成りすましやろーが!」と罵ってあげてください。

それではもう少し詳しく見ていきましょう。


そもそも「通信プロトコル」って何?


先程「○○ over ××」は通信プロトコルに分類される用語において、よく出てくると書きました。では、通信プロトコルとは一体何なのでしょう?

答えは、通信するときのお約束事です。

通信というのはコミュニケーションです。コミュニケーションが成立するためには、お約束事が必要です。私たちが会話をするときのことを考えてみてください。

日本語同士で会話しましょうね。
相手が喋っているときは聞いてあげましょうね。
突然歌いながら踊り出すのは止めましょうね。

様々な暗黙の了解の上に会話が成り立っているはずです。

このお約束事、暗黙の了解が共有できていないとコミュニケーションは成立しません。女子高生とおっさんの会話が成り立ちにくいのも、日本語しか話せない人と英語しか話せない人で会話が成り立たないのも、あるいは地球人と火星人で会話が成立しない(であろう)ことも、それが原因……までは言い過ぎかもしれませんが、要因の一つです。コミュニケーションを取るためには何らかの共通認識、お約束事や暗黙の了解が必要なのです。

通信も同じです。

通信も相手あってのことです。通信をする際には、通信相手と何らかのお約束事を共有する必要があります。このお約束事のことを、通信プロトコルと言います。


通信プロトコルにはどんなのがあるの?


通信をするときのお約束事が通信プロトコルだと分かりました。それでは通信プロトコルにはどんなものがあるのでしょう?

これは数限りなくあります。皆さんが聞いたことがありそうなのをいくつか挙げると「HTTP」「FTP」「IP」「SMTP」といったところでしょうか。もちろんこんなのは氷山の一角です。まだまだまだまだ、た~~~~~~くさんあります。

そんな「た~~~~~~くさん」の中に「○○ over ××」な奴らもいるのです。例えば「Voice over Internet Protocol(VoIP)」「Point to Point Protocol over Ethernet(PPPoE)」「HTTP over SSL/TLS(HTTPS)」「SMTP over SSL」などなどなど。こいつら「○○ over ××」な奴らも通信プロトコルですよ。

それでは次に「Voice over Internet Protocol(VoIP)」を例に「○○ over ××」の仕組みを見てみましょう。ちなみにVoIPを適当な感じで日本語に言い換えると「インターネット用の通り道を使って電話するための技術」となります。


××に成りすました○○


「Voice over Internet Protocol」横文字だとなんか難しそうに見えますね。ここは思い切って日本語に直してみましょう。

「Voice」は「声」です。「Internet Protocol」は、ニュアンスが少し異なりますが「インターネット」ということにしましょう。そうすると「Voice over Internet Protocol」は「声 over インターネット」になります。おぉ、さっきよりちょっとだけ頭に入ってくる言葉になりましたね。

さて、それでは真打に登場していただきましょう。

××に成りすました○○

です。「○○ over ××」は「××に成りすました○○」です。これを「声 over インターネット」に当てはめると「『インターネット』に成りすました『声』」になります。

実はですね。インターネットの世界をうろちょろできるのは、インターネットのお約束事を守っている奴等だけなのです。女性限定のケーキバイキング会場に入れるのは女性だけなのと一緒です。

では、どうすれば女性限定のケーキバイキング会場に男性が入れるでしょう?ケーキをパクパク食べることができるでしょう?

そうですね。変装すれば良いのです。女装してバレなければ男性でも女性限定のケーキバイキング会場に入れます。ケーキをパクパク食べることもできます。

それと同じです。

声は声です。インターネットとは何の関係もありません。ですからインターネットの世界をうろちょろすることは本来できません。でもうろちょろしたいのです。だからインターネットの振りをします。「僕はインターネットのお約束事を守ってるよ~。だからインターネットの仲間だよ~。インターネットの世界をうろちょろするけど問題ないよね~」と振る舞うのです。

この振る舞い方を決めたお約束事が「Voice over Internet Protocol」つまり「インターネットに成りすました声」です。

変装して成りすますことによって、本来通れないはずのところを通れるようになりました。このように「本当は違うけど成りすまして通っちゃうぜ~」な通信プロトコルが「○○ over ××」な奴等です。

例えば「Point to Point Protocol over Ethernet(PPPoE)」は「本当は『Point to Point Protocol』だけど『Ethernet』の振りして『Ethernet』が通れるところを通っちゃうぜ~」転じて「『Point to Point Protocol』と『Ethernet』が合体したぜー」なお約束事です。「SMTP over SSL」は「本当は『SMTP』だけど『SSL』の振りして『SSL』が通れるところを通っちゃうぜ~」転じて「『SSL』上で『SMTP』を通すぜー」なお約束事になります。他も同じです。

よく分からない言葉が出てきても「○○ over ××」な構成になっていたら、取りあえず「××に成りすました○○」と訳してみてください。きっと、何となくの意味は掴めるはずです。


まとめ


今回は「『○○ over ××』の秘密」をテーマに、思いついたことを書いてみました。
「○○ over ××」と出てきたら

××に成りすました○○

です。条件反射で訳してください。

このように、用語の成り立ちや構造の法則性を把握することで、初見の用語に対しても勘が働くようになります。初めて見る用語でも何となく意味が掴めるようになるのです。調べ物をするときは、丸暗記でも良いですが、余裕があればもう一歩踏み込んでみてください。積み重ねると、徐々に楽ができるようになりますよ。



思いつきで始めて惰性で続ける予定の「分かりそう」で「分からない」でも「分かった」気になれるITコラムですが、いかがでしたでしょうか。まずは数が無いと格好がつかないので、これからもちまちまと書いていこうと思います。コンゴトモヨロシク。

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